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オーディオテクニカの耳かけヘッドホン ATH-EM700 ですが、故障により1台を分解することにしました。
修理の際に役立つと思い、 ATH-EM700 の内部構造をメモとして記録しておきたいと思います。
また、せっかくなので ATH-EM700 と他のオーディオテクニカの耳かけヘッドフォンの音質を比較します。
ATH-EM700 の分解
分解前にATH-EM9Dと比較。
ATH-EW9などと比べても、ATH-EM700 は薄い筐体となっています。
耳掛けは EM700 のほうがよく開き、筐体に対して約90度まで開きます。
ただし、着け心地や密着感は ATH-EW9やATH-EM系 のほうがよいと思います。
EM700 の耳掛け部のゴム製ラバーサポートは単体で購入することができません。
ただし、ATH-EW9やATH-EM系のラバーサポートよりも構造としては単純であるため、
例えば眼鏡用のゴム製滑り止めのようなもので代用できる可能性はありそうです。
筐体背面のアルミカバーを除去した状態。
ATH-EW9やATH-EM系と違い、背面カバーは接着剤で取り付けられています。
なので、分解する際にはドライヤーで温めたりしたほうがいいかもしれません。
カスタマイズには向いていない設計なのが残念なところです。
また、側面には背圧抜きの穴がありますが、穴の手前に吸音材が挟まっているのもEM700ならではの特徴です。
耳掛けの部分はねじ止めされています。ネジはプラスネジが使われています。
スピーカユニット背面ですが、ATH-EW9やATH-EM系とは違い全ての背圧抜き用の穴に不織布のような吸音材が張られています。
ATH-EW9やATH-EM系はちょうど黒色の不織布が張られている穴だけ解放状態となっています。
なお、スピーカユニットは筐体についているツメを外せば簡単に着脱できます。
イヤパッドの中身になります。
こちらはATH-EW9と同じく2種類の素材が使われています。
恐らくATH-EW9の交換用イヤパッドを利用することができると思われます。
audio technica ( オーディオテクニカ ) / HP-EM9 交換用イヤーパッド
スピーカユニットと筐体の耳側です。
やはり構造的に、イヤーパッドが加水分解して粉状になった吸音材がスピーカユニットに落ちてしまいます。
その場合の修理方法については以下の記事をご覧ください。
音質比較
オーディオテクニカの耳かけヘッドフォンの3種類、
- ATH-EW9
- ATH-EM9D
- ATH-EM7
とATH-EM700の音質を比較してみました。
ATH-EM700の音は以下のような特徴があります。
- 全体的な音質としてはフラットで高域寄り
- ただし低域は足りておらず、高級感のない音質
- ローエンドは出ているように聴こえるが、締まりがない
- 100~200Hz 付近の暖かみを支配する低域が全く足りない。ATH-EW9やATH-EM9Dではここら辺が出ている。
- 音像に優れているATH-EW9と比べると、空間がとても狭く感じる
- 音質に優れているATH-EW9と比べると、鳴り方が軽く、安っぽい
- ATH-EM7とは大差がないが、EM7の方がイヤハンガーがフィットするため、音質的にもEM7のほうが若干良い気がする
- 自分の耳の場合、EM700のイヤハンガーでは隙間が大きい
個人的には、ATH-EM700に関しては音質的な良さは少ないため、音像や暖かみのある音質のATH-EW9や、煌びやかで音質に優れた ATH-EM9D の方がよいと思います。
まとめ
オーディオテクニカの耳かけヘッドホン ATH-EM700 の分解と音質比較を行いました。
個人的には、ATH-EM700 よりは ATH-EM9D や 現行品の ATH-EW9 のほうが音質的に良いです。
また、消耗部品(イヤハンガーのラバーサポート、イヤパッド)のことも考えるとATH-EM700 は使いにくいと思います。
ただ、ATH-EW9やATH-EM系よりも筐体が薄く、独特なイヤハンガーの形状なども相まってスタイリッシュなデザインなのでそこにATH-EW9やATH-EM系にはない魅力があるのは確かです。
なお、ATH-EM700にはチタン製の ATH-EM700Ti というモデルも存在します。