2019年10月31日にYouTubeで公開された椎名林檎(+宇多田ヒカル)の新曲、「椎名林檎と宇多田ヒカル - 浪漫と算盤」です。
宇多田ヒカルの、包み込むような安定感と透明感のある歌声。
椎名林檎の、ハスキーで鋭く蠱惑的な歌声。
2つの歌声のの対比と調和が心地よく、天才的な歌声をもつ2人がいてこそ成り立つ曲です。
MVは、それの対比・調和を視覚的にも際立たせるような作りになっているように思います。
音楽ジャンルとしてはアンセム的ですが、古臭さを感じないサウンドメイキングが印象に残りました。
具体的には、上モノは定番(ビッグバンド+ストリングス主体)なのに、リズム隊は暖かみのあるモダンなエレクトロサウンドです。こういったところに、流行と定番のサウンドを両立する工夫がなされていると思いました。
また、ピアノ・ベース・ドラムは椎名林檎・東京事変のサウンドを想起させ、音の粒1つ1つが心地よく丁寧に作られているように感じる気持ちの良いサウンドです。それがまた、綺麗に混ぜられいて、各楽器の音色の「良いとこどり」を味わうことができる音源です。
椎名林檎と宇多田ヒカルのデュエット曲は2016年にも作られており、こちらもYouTubeで視聴することができます。
以上、音楽鑑賞録でした。