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Python, JavaScript を使った音楽信号分析の技術録、作曲活動に関する雑記

チェンバロ&クラヴィコード 静かな音楽会 感想

概要

f:id:Kurene:20191018201011j:plain 以前鑑賞した、チェンバロクラヴィコード 静かな音楽会 」の感想です。

https://www.westa-kawagoe.jp/event/detail.html?id=1149

楽器について

チェンバロ

音色のコントロール(ヴェロシティ)がほとんどつけられないそうなので、奏者は緩急のある遠足速度の変化や、音数・重ね方、トリルの使用などによって感情を表現しているように思います。

日本はチェンバロ製作者が比較的多い国だそうです。 非現実的な曲が多いそうです。 時代背景もあると思いますが、確かに、宮廷的・幻想的な非現実の世界を想起させる曲が多いような気がします。

クラヴィコード

ビブラートをかけれる 生演奏を見るのは初めてでした。 音量が小さい 逆に、作曲家にとっては消音器のように 都合がよかったのかな、とも少し思ったりしました。

曲の感想

F. クープラン

クープランというと、個人的には、ラヴェルの楽曲「クープランの墓」が思い浮かびます。 内向的な性格とのことです。「皮肉屋なのか、想像力豊かなのか」と解説されてましたが、確かに曲を聞くと意味深というか、 そしてラヴェルの曲名にも似てる部分がある気がします。

クラヴサン曲集」から8つのプレリュード

とくに、3、7曲目の曲が印象的でした。

「シテール島の鐘」

「幸福な思い」

「神秘の障壁」

例えるなら、ファミコンスターフォックスの隠しステージの曲っぽい感じです。 障壁とは、政治的な壁や女性のスカートなど諸説あるらしく、非常に悩みながら ユーモアを感じる曲でした。

まとめ

楽器の構造を解説してもらいながら鑑賞するのは、非常に勉強になり、また、より深く音楽を楽しむことができると感じました。

チェンバロは、音色の変化が少ないからこそ、音数やトリルなどの奏法が他楽器より強調されている気がします。 楽器に制約があるからこそ、その楽器らしい表現が生まれるというのは興味深いところです。