はじめに
知る人ぞ知る、機械仕掛けのヴァイオリン、ハーディ・ガーディ。
中世ヨーロッパの情景を彷彿させる民族音楽らしい音色は、
どこかで聞いたことがあるのではないでしょうか。
民族音楽のような音楽を作る際には、バクパイプと並んで、 非常に重宝する音色です。 今回は、このハーディガーディの音源をまとめました。
あまり楽器が出回っておらず、演奏者も比較的少ないせいか、 音源の種類も少ないようです。
無料音源
Samsara Hurdy Gurdy FREE
無料のVST音源です。
32-bit版と64-bit版がありますが、自分の環境(FL Studio)では32-bit版のみ動作を確認しました。
他の音源と比べるとあまりリアルな音色ではないですが、
電子音楽などで使うのにはよいかもしれません。
有料音源
Hurdy Gurdy - Sonokinetic
高音質な有料音源です。
1オクターブのドローン弦と、
2オクターブのチャンター弦を備えています。
ハーディガーディの画像の中央部にある、鍵盤設定パネルでは、
- Flip:
- ドローン弦とチャンター弦のキーボード割り当てを左右反転します
- Always Trans.:
- OFFの場合、チャンター弦をレガート(次の音へと滑らかに繋がる)で演奏します
- ONの場合、次の打鍵の際の打鍵音が含まれます
- IR
- 反響・残響の制御
- 3種類の空間プリセット(CASTLE HALL, ROOM, INN)
- 2つのパラメータ: Room size, DRY/WET
- Aftertouch Response
- アフタータッチ(打鍵後の鍵盤の押し込みによる音色変化)を制御できます
- Volumes
などの設定が可能であり、細かい音作りができます。
音色が高品質であり、ハーディガーディを使った本格的な民族音楽を作るのに
向いていると思います。
価格、その他スペックなど:
Hurdy Gurdy - Rhythmic Robot
デモ音源を聞くと、民族音楽らしい空気感が作りやすい音源のように感じました。
価格的にもコスパはよさそうです。
また、上記サイトにはハーディガーディに関する詳しい説明が記載されています。
ハーディガーディの音作りの参考になるかもしれません。
また、Rhythmic Robot Audioではハーディガーディにインスパイアされたシンセ音源 Crank があります。
とてもアナログな温かみが感じられる音色です。
お得なHurdy Gurdyとのバンドルもあるのでご興味がある方はチェックしてみてください。
価格、その他スペックなど:
- €20.00
- Kontakt 4.2.3 以上
Hurdy Gurdy - Talesweaver Orchestra
https://www.taleweaver-orchestra.de/products/hgurdy.htmlwww.taleweaver-orchestra.de
- €24.00
- Kontakt 5
こちらも非常に高音質なリアルな音源です。
音源のレビューされている方がいらっしゃいました。
yamachanthrash.blog.fc2.com
この音色で比較的安価なのも魅力的です。
ERA II Medieval Legends - Best Service
$259 と少し値が張りますが、他の中世ヨーロッパ系の民族楽器音源を揃えられるのがメリットです。
また、同社のフリーのサンプラー"Engine"向けのライブラリであるため、
Kontaktが必要ないのも注目すべきところです。