Wizard Notes

Python, JavaScript を使った音楽信号分析の技術録、作曲活動に関する雑記

VST3開発環境の構築 (Windows11, Visual Studio 2022, VST SDK ver. 3.7)

[2023/5/2: Twitterで頂いたすずむし様からのご指摘を元に,VST SDK ver. 3.7.7での動作確認ができたため修正。ご情報ありがとうございました。] 前々からやろうと思っていたWin11,VS2022,VST3.7 でのVST開発環境の構築にトライしてみたところ、とりあえず…

振幅パンニング:サイン則(sine law)とタンジェント則(Tangent Law)の分配係数プロット

2台のスピーカを用いたステレオ再生において、左右のスピーカに振幅差をつけて再生することで両耳間位相差と両耳間強度差を実音源に近づくようにする手法を振幅パンニングといいます。 この振幅パンニングの代表的な手法としてサイン則とタンジェント則が知…

Overlap-Add法・Overlap-Save法(重畳加算法,重畳保留法)のPython実装

音信号処理の代表例として、コンボリューションリバーブ*1のような入力信号にインパルス応答を畳み込む処理が挙げられます。 この畳み込み演算をリアルタイムのブロック処理で実現する*2実用的な方法としては、 Overlap-Add法とOverlap-Save法が有名です。 …

Pythonで空間音響(バイノーラル)用ファイル形式 SOFA を処理(pysofaconventions)

需要が高まってきているバイノーラル処理にチャレンジする場合、まずはWeb上のSOFA形式のHRTFデータで試すことが多いかと思います。 Pythonであれば、SOFA形式のデータ読み込んで Numpy配列にさえ変換すればバイノーラル処理やプロットは容易です。 そこで、…

Lofi hiphop風の揺らぎのあるビートを作るドラムマシンのWebアプリ試作

lofi hiphop 風のビートをさくっと作れるリズムマシンの試作。前半がヨレたビートの生成,後半がランダムパターンのデモ #reactjs #webaudioapi #webapp #lofi #lofibeats #lofihiphophttps://t.co/L7qrtNEEmM pic.twitter.com/h0JvMf654O— Kurene (@_kurene…

シュレーダーリバーブ(人工残響エフェクタ)のPython実装と試聴デモ

今回は,以下の記事で紹介したオールパスフィルタによる残響生成を用いて、実用的な残響エフェクタとして有名なシュレーダーリバーブをPythonで実装してみました。 www.wizard-notes.com シュレーダーリバーブの概要 フィードバック型コムフィルタの回路につ…

Windows10/11でMelodyne 4 が起動しない事象への対処

DTM

音質と操作性に非常に優れていることから、ピッチ編集ソフトMELODYNE (Celemony Software)を長年愛用しています。 最近、新PCでの作曲環境再構築の際に、Melodyne 4 64-bit 版が起動しないということがありました。 結論としては、Intel CPU の第10・11世代…

Python:直列オールパスフィルタによる人工残響の生成と試聴

「信号処理に欠かせないオールパスフィルタ―」で紹介したオールパスフィルタの利用例として、人工残響フィルタを実装してみました。 設計方法 フィルタ応答の比較 試聴 Python実装 参考文献 設計方法 直列オールパスフィルタによる人工残響生成はシュレーダ…

Python:ヒルベルト変換で様々な信号の包絡線,瞬時位相,瞬時周波数を抽出

音の時間波形の包絡線を抽出や振幅変調(AM)の復調などで利用されるヒルベルト変換をPythonで実装し、いくつかの簡単な信号に対して適用してみました。 ヒルベルト変換の概要 ヒルベルト変換の仕組みや実装方法については、以下のWebページがわかりやすいで…

リアルタイム雑音抑圧処理:適応線スペクトル強調器 (ALE) のPython実装と適用例

音信号向けの簡単かつ実用的なリアルタイム向け雑音抑圧処理として,以下の書籍で適応線スペクトル強調器 (ALE) が紹介されていました. 上記の書籍を参考にしつつ,Pythonでの適応線スペクトル強調器 (ALE)の実装と,様々な信号への適用例を紹介します。 適…